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  半林半Xにチャレンジ!(土岡 央幸) 2018/08/02
 広島市では、昨年、自伐林業を実践しながら、他の仕事にも取り組む「半林半X」という新たなライフスタイルを目指す中山間地域への移住者を募集しました。
 現在、2人の移住者が佐伯区湯来町、安佐北区白木町で、それぞれ林業の研修に参加しながら、山里での暮らしに奮闘しています。
 今月は、移住者のひとり、土岡 央幸(つちおか ひさゆき)さんに移住してからの想いをつづってもらいました。
 
 −半林半X活動 安佐北区白木町井原地区−   土岡 央幸
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 毛利家ゆかりの歴史あるまち「井原地区」は、地域の中心を流れる三篠川と田園風景を見下ろす神ノ倉山が地域のシンボルであり、多くの人がハイキングやパラグライダーなどで自然を満喫しています。 
 主な産業である農業では、コマツナや青ネギなどの野菜を栽培している若手農家が活躍しています。
 
 この地域を活動フィールドとして、平成29年7月より林業技術習得の実践研修をスタートしました。
 私は23年間地元の銀行に勤務していましたが、人生100年時代を生き抜いていくためには健康寿命だけでなく、職業寿命も伸ばしていかねばならないと感じていました。
 そのような時に、広島市の半林半X移住者支援事業の事を新聞で知り、手に職をつけるチャンスだと思いチャレンジしました。
 筋トレが趣味でしたので、肉体労働の林業に従事すれば、趣味と実益を兼ねる事が出来るかもしれないという思いもありました。
 一年目の研修は安芸北森林組合で下刈り、枝打ち、植林といった一通りの林業の仕事を体験させて頂きました。

 林業は3K(キツイ、危険、汚い)の代表的な職業で、実際に里山整備作業中に斜面から滑落して肋骨を折ったことや、真夏の下草刈作業で熱中症でダウンしたこと、間伐作業で木を伐倒する際に退避が遅れて、自分に倒れかかってきたことなど、何度も危険な経験をしました。体力的にもきつく、毎日が筋肉痛との戦いでした。
 作業の中で、木が材として市場に出るまでに莫大な時間と労力が投入されているという事を痛感しました。
 森林資源を大切にし、有効に利用しなければならないという思いが強くなりました。
研修の一環として、林業先進地の岡山県西粟倉村と鳥取県智頭町への視察に参加させて頂き、薪ボイラーの導入で温浴施設への熱源供給や山主が自ら木を伐りだして、木の駅に持ち込み、地域通貨と交換する取り組みによる林業活性化の成功事例について学び、大いに刺激を受けました。
 移住先の白木町井原地区では、手入れの行き届いていない人工林について、山主さんに同行して境界を確認したり、間伐施業予定地の測量作業を通じて地元の方々との接点を増やす活動をしています。
 今後は、未利用材などを使った飲食店への薪の販売、原木しいたけの生産、ウッドキャンドルの製作にも力をいれて、林業に関連する仕事で半X部分の収入確保を目指していきます。

林業以外の仕事にも挑戦していき、スキルを磨いて、「自遊複業人」として100歳まで現役活躍を目指して精進します。

そして、将来的には、林業が若い世代から「稼げる、カッコいい、輝ける」の3K職業と言われるように頑張りたいと思います。
 
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