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秋の紅葉について

公開日:2023年09月21日 最終更新日:2023年09月25日
登録元:「統括団体(広島市経済観光局農林整備課)」

秋といえば、やはり紅葉の季節ですね。あの赤~橙~黄のグラデーションの美しい風景は、世界に誇れる日本の風景の一つです。

しかし、葉の色が変わるのはなぜなのか、気になったので少し調べてみました。

③紅葉と黄葉

植物は葉の中で光合成を行い、養分を作ります。光合成を行うためには、光エネルギーを受け止める葉緑体が重要です。この葉緑体の中には、緑色の色素であるクロロフィルのほかに、黄色の色素であるカロチノイドが含まれています。

春から夏までの光合成が活発な時期には、木々はたくさんの葉を茂らせます。この時期は、緑色の色素が光に反射し、葉は緑に見えます。

しかし冬にその葉を付けたままにしておくと、光合成が低下する一方で葉から蒸発する水分量が変わらないため、木々が弱ってしまいます。そのため、秋に葉を落とし、冬に向けた準備を行います。

②赤黄緑の3色

葉を落とすために、それまで茎と葉をつないでいた部分が遮断され、水や養分の移動が止まってしまいます。すると、葉の中のクロロフィルが先に分解され、分解が遅い黄色の色素が見えてきます。これが葉が黄色になる仕組みです。元々、黄色の色素は葉に含まれていますが、クロロフィルの1/8程度しかないため、日頃はほとんど見えません。黄色の葉の代表は、イチョウやポプラなどです。

⑥黄葉(縦)

逆に紅葉では、同じ様にクロロフィルが分解され、葉に残っていた養分が変化して、アントシアンという赤色の色素になります。これが葉が赤くなる仕組みで、赤色の葉の代表は、イロハモミジやヤマウルシなどです。

①紅葉

紅葉の始まりは、まず最低気温が8~6℃になるときが目安です。

そして夏に好天が続き秋に急に冷え込んだ年や、日中の寒暖差が激しい時に、きれいな紅葉が見られます。これは、先程の葉の色が変わる仕組みと合わせて考えると、分かりやすいかと思います。

⑤色が変わりつつある葉

日当たりがいいと光合成が活発になり、葉に養分を蓄えます。そして、急に冷え込むと、クロロフィルの分解が早く進みます。この二つの効果で、鮮やかな紅葉と黄葉ができてくるのです。

④紅葉と緑葉

今回豆知識を得たことで、これまでとは少し違った目線で楽しめることもあるかと思いますが、あまり頭でっかちにならずに、単純に山登りでも、写真やスケッチでも、ただまったりと眺めるだけでも、色々な楽しみ方ができます。

今度の週末あたりには、ふらっと気軽に秋の紅葉狩りに出掛けてみてはどうでしょうか。

この情報は、「統括団体(広島市経済観光局農林整備課)」により登録されました。

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