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ホーム > 今月のコラム > 広島市の山を歩く(田部 戒自氏:「広島市の山を歩く」著者)
若いときは寝袋担いで日本の山々を歩いた。中年になるとナタを片手に中国5県の山々を歩いた。とうとう74歳になった今はもっぱら杖を頼りに、広島市の山を歩く。年と共に行動エリアは縮小していくようだ。いや、ふるさと回帰の歳になったのかな。
広島市の山といえば比治山くらいかと思いきやどっこい、名前のついた山だけでも90近くもある。標高も100mから1000mクラスまでの山々が、島の山や車で上がれる山、遊歩道の通る山、道のないヤブ山、岩の山などなど各種取り揃えてあるのである。
しかもその山々のどれかが自宅から歩いて行けるくらいの距離にあるとすれば、まさに身近な裏山感覚である。現にいくつかの山では裏山がウオーキングコースになっていて、元気な高年の方々が毎日のようにさっそうと早いスピードで歩いておられる。あるいは地元の山を有志の方々がコースを整備したり案内板をつけたり、水場をつくり、新しいコースまでつくられた山もある。
こうなれば里山万歳、町山万歳だ。広島都市圏にある山々の大部分はアクセスも良く、車を使わなくても公共交通機関が利用できるのもありがたい。第一同じコースを往復しなくても違うコースを下る楽しみもある。
わざわざ山登りだー、と身構えなくても天気の良い日に思い立てば、半日単位で登れる山がいくつもある。冬でも雪がない山を選べば歩ける山はいくつもある。それらがすべて無料で楽しませてもらえるのである。
山に登るのは小さな冒険である。ハチ、マムシ、イノシシそしてクマなどから身を守り、危険を避けながら迷わないように山を歩けば知力をフルに使う。高い所から下界を見下ろせば新しい発見があり、ストレスも消えてリフレッシュができる。排気ガスにかえて森のフィトンチッドを吸いながら山坂を歩けば体が元気になる。あの山に登るんだー、というファイトを出せば気力も充実してくる。
とかなんとか言って自分を鼓舞し「継続は力なり」という言葉を信じて体力・気力・知力の維持に努め、老化現象の先延ばしとメタボ族からの脱出を願って、年を取っても広島市の山をヨタヨタと歩きまわってはいますがさてさて、いつまで歩けることやら。

 
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