とっていいのは写真だけ、残していいのは足跡だけ(令和4年7月)
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梅雨の後には、青空が広がる新緑の美しい季節がやってきます。
初夏は、森林に触れる機会の一つである登山のベストシーズンになります。
日本には低山から高山までさまざまな山が存在し、登頂を目標にしたり、植物観察を楽しんだりと、それぞれの体力や好みに合わせて、森林を楽しむことができます。
一方で、一部の心ない人が草木を無断で持ち帰ったり、ゴミを放置するなど、残念な話も耳にします。
そこで紹介したいのが、アメリカにおける自然保護の考え方です。アメリカには未開で自然豊かな土地が広がり、古くから自然保護の概念がありました。そのような背景の中、1872年にイエローストーン国立公園法が制定され、世界初の国立公園が誕生しました。
法律云々はかたい話になりますので、ここでは「とっていいのは写真だけ、残していいのは足跡だけ」というスローガンについて、ご紹介します。
これは「草花や動物をとってはいけません。食べ物やゴミなどは残さず、持ち込んだものは全て持ち帰りましょう。」という、シンプルでかつとても重要な意味を含んでいます。豊かな自然環境は人類共通の財産であり、自然の中に人間がお邪魔させていただいているのだと、人間も生態系の一部なのだという考え方が根底にあるのだと思います。
また、アメリカには世界で一番大きな木といわれる「ジャイアントセコイア」の森があります。この木の高さは75~90m、平均樹齢は3,000年以上といわれています。この森に入ると、人間は本当に小さな存在だと、畏敬の念を覚えずにはいられません。
私が登山中の好きなことの一つとして、「山ですれ違う時には、挨拶する」があります。これは日本独自の文化ではなく、万国共通の考え方のようです。この挨拶と同じように、「とっていいのは写真だけ、残していいのは足跡だけ」というスローガンが浸透すれば、もっと自然に優しく、誰もがさらに気持ちよく過ごせるようになるのではないでしょうか。
最後に、世界で一番大きな木といわれる「ジャイアントセコイア」の写真でお楽しみください。
ただし、大きすぎて全体像が入りきりませんが。

中の空洞に人が立ってバンザイをしています。

この木の和名は「洗濯バサミの木」です。

2本の木が合体しており、力強い生命力を感じます。

根っこもビックサイズ
この情報は、「統括団体(広島市経済観光局農林整備課)」により登録されました。