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アカマツ

公開日:2022年01月05日 最終更新日:2023年07月05日
登録元:「統括団体(広島市経済観光局農林整備課)」
 あけましておめでとうございます。
 新年ということで、おめでたい木を取り上げたいと思います。
 お正月といえば門松を思い浮かべます。門松は向かって右が雄松(クロマツ)、向かって左が雌松(アカマツ)となっているそうです。
 ということで、今回は広島でもよく見かけるアカマツについて書いてみます。
 アカマツの名前が示すとおり、樹皮が赤みを帯びている松です。別名雌松とも呼ばれ葉が雄松(クロマツ)に比べて柔らかいという特徴があります。
 アカマツは尾根筋や地表がむき出しになった崩壊地などでよく見られます。それというのもマツ類は、根に共生している菌類のおかげで、栄養が少ない土地であっても生育ができるという特徴があるからです。
 また、アカマツは陽樹と言って生育に多くの日光を必要とするため、鬱蒼とした林内では生育できないということもあります。
 アカマツは古くから様々な形で利用されてきました。梁、床柱などの建材、水に強いこと生かして杭材、パルプ材などに利用してきました。
 また材の中に松脂を多く含むことから、火力が強く薪などの燃料、特に高温で焼成する必要のある備前焼などの登り窯の薪として重宝されているそうです。
 また、アカマツ林といえばマツタケを思い浮かべます。これは、アカマツと共生している菌類の中にマツタケを発生すものがいるということです。また、マツタケ以外のキノコを発生する菌類とも共生しており、どのキノコが発生するかは土地の状況で変わるようです。
 広島県はマツタケの生産量日本一だったこともありますが、現在では長野県などにその座を譲っています。
 アカマツは松枯れの被害などによって、巨木の枯死が進んでいます。巨木好きとしては悲しい限りです。現存しているアカマツの巨木となると、ほとんどが東日本に集中しており、中でも東北や長野県に立派なアカマツがあるようです。しかしながら松枯れは北海道を除く各県で発生が確認されているようなので、いつまでその雄姿を見ることができるかわかりません。いつの日か、その姿をじかに見てみたいと思います。

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この情報は、「統括団体(広島市経済観光局農林整備課)」により登録されました。

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