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秋草(あきくさ)

公開日:2021年09月02日 最終更新日:2023年07月05日
登録元:「統括団体(広島市経済観光局農林整備課)」
 9月に入り暦の上では秋となりました。まだまだ暑い日々が続きますが、秋の気配が待ち遠しい今日この頃です。そんな秋の風物詩といえば十五夜。十五夜といえば、秋草を飾り、満月を眺めながらお団子を食べる印象があると思います。かつては、月下で宴を張り、詩歌を詠み、民間では月見団子や芋、枝豆などを飾って、神酒を供え、秋草を盛って月を祭ったことが、がはじまりと言われています。


 ところで、秋草といえば、「秋の七草」を耳にしたことがあるかもしれませんが、七草で有名な「春の七草」と比較すると、知っている方は少ないかもしれません。秋の七草は、「萩(ハギ)、薄(ススキ)、葛(クズ)、撫子(ナデシコ)、女郎花(オミナエシ)、藤袴(フジバカマ)、桔梗(キキョウ)」とされており、『万葉集』で山上憶良が詠んだ短歌から広まったと伝えられています。今回は、この『秋の七草』から、萩(ハギ)と葛(クズ)についてお話しします。
 萩(ハギ)は、マメ科ハギ属の総称で落葉低木です。花期は7月から10月で花期になると、花はマメ科の植物に多く見られる蝶形花で、赤紫色をしています。山野で目にするほか、庭木としても広く植栽されています。また、万葉集で最も多く詠まれていることから、古来よりなじみのある植物だったことがわかります。
 葛(クズ)は、日本全国の山野、土手、草藪や道端に見られるマメ科クズ属のつる性の植物です。クズの花期は7~9月で、蝶形の小花が穂状に集まり、下から順に咲いていきます。花色は赤紫が一般的ですが突然変異が多く、白やピンクの個体もあります。また、クズの根には葛根湯や葛粉の原料や、葛切、葛湯としても用いられます。
 今回は、樹木としても分類される2種類について取り上げてみましたが、その他の『秋の七草』についても、ぜひ興味のある方は、調べてみてください。
 今年の十五夜は9月21日です。これから涼しくなってくる季節となりますので、散歩のついでに、秋の七草を探して歩いてみるのはいかがでしょうか。そしてぜひ、十五夜に『秋の七草』を飾って楽しんでみてください。

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この情報は、「統括団体(広島市経済観光局農林整備課)」により登録されました。

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