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日本の秋を代表する味覚
日本の秋を代表する味覚 2021/11/01
ここ最近、特に朝晩が冷え込み、10月の初旬まで真夏日を記録していたのが信じられないほど、一気に秋らしい気候になりました。
さて、この時期を言い表す言葉の一つに、「食欲の秋」がありますが、その中で必ず名前が出てくるのが、やはり日本の秋を代表する味覚の「栗」ですね。
我が家では毎年、必ずと言っていいほど栗ご飯を食べるのですが、ホクホクした栗の甘さとご飯の塩味が丁度良くマッチして、たまらない美味しさがあります。
この栗と言えば、やはり食用になるクリの実をイメージするかと思いますが、知る人ぞ知る優良材のクリ材も忘れてはいけません。
日本では、数千年前の縄文時代から、クリの実を採って食糧としたり、クリの木を伐って木材として利用した後は、燃料として使われていました。
その後、明治時代には、車両が安全に通行できるように支える、鉄道の枕木としてもクリの木がよく使われ、日本の近代化に大きく貢献したと言われています(近年は、より耐久性の高いコンクリート製の枕木が主流となりつつありますが…)。
それでは、なぜ、古来からクリ材が幅広く使われてきたのでしょうか。
木材の天敵には、「腐食」「虫害」がありますが、クリ材は湿気にとても強いため腐りにくく、苦み成分のタンニンが含まれ、虫が寄り付きにくいため、昔から防腐処理や防虫加工をしなくても長期間使えるほどの耐久性があり、使い勝手の良い便利な木材として重宝されてきました。
そのため、湿気やシロアリの発生しやすい住宅の「土台」部分や、木肌の色ムラがなく、木目が美しいという特徴を生かした「タンス」などの家具に使われることも多いようですね。
それから、「桃栗三年柿八年」とのことわざがあるとおり、クリは植えてから実がなるまでに3年と、成長が早く、すぐに大きく育ち、実が安定して収穫できることも、古来から食用に加え、建築材や家具用材、鉄道の枕木などに使われてきた理由と言われています。
美味しい実はもちろん、木材としても価値の高いクリの木。
そんな私たちの食や住の分野に欠かせないクリが、日々の生活を支え続けていることに感謝ですね。
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