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  この薪なんの木、気になった 2021/08/02
 令和3年度になり、数カ月が経ったある日、薪に加工された木材の樹皮を見た方が、いろんな種類があったことから、これはなんの木?と私にきいてこられたことが、このブログのきっかけです。
 植物の分類には花の形態や遺伝子情報の解析での方法が用いられていますが、樹木の見分け方として一般的に広く行われているのは、常緑なのか落葉するのか、葉単体の特徴や付き方など葉の特徴を用いています。樹木観察などで経験された方もあると思います。
 さてさて、薪になった樹木には枝葉が無いけれど、この長さ50冑5冂の樹皮だけでどこまでわかるのか・・
 
 まず、改めて樹皮とは。樹木の表皮。コルク形成層から外側に押し出された死んだ組織の集まりです。実は、年齢や生育環境によって出現する特徴が一定でないため、葉のような見分け方が確立されていません。そこで、樹皮の表面に出現する特定の特徴と、樹皮の色とあわせて確認していきます。特定の特徴として、裂け目、筋、はがれ、皮目(ひもく:点状や横筋状のふくらみ)があり、これらが有るか無いか、縦方向なのか横方向なのかを確認します。また、樹皮の色については、何色に近いか、何色っぽいかを確認をします。私は加えて、触った感触(ざらざら、つるつる等)を確認します。
 実際の薪でみてみましょう。これらの薪は、広島市周辺で伐採された樹木が原料になっています。どこで伐採された、生育していた樹木かを知っていることは、樹種候補の絞り込みに重要です。写真は6月から7月に撮影しました。
 
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 縦方向の割れがあり、ザラザラしているようにみえます。割れのひとつひとつをみてみると、縦方向に長く、その長さや幅はそろっていません。これはコナラと思われます。





 日当たりの良い山野に自生するブナ科コナラ属の落葉高木です。樹皮は灰白色で縦に不規則な割れ目があります。葉は、単葉、互生、鋸歯あり、倒卵形。葉の裏面は毛があります。基部はくさび形で柄は短いです。果実はいわゆるドングリで、楕円形の堅果にうろこのような模様が付いた盃の形をした殻斗(かくと)が確認できます。(撮影時期では地面に落ちてました。)
 里山林でも代表的な樹木であり、伐採しても切り株から芽を出して生長してくので、薪や炭の原料として使われ、生活に欠かせない樹木のひとつでした。切り株から複数の幹が発生しているコナラがある森林は、かつて薪炭林として活用してたと推測できます。現在でも薪として使われる代表的な樹木です。
 同じ薪束には、全く異なる模様をした樹皮の薪もありましたが、こちらはどうでしょう。
 コナラではなくクリとおもっています。コナラの特徴は先述のとおりですが、どのあたりがクリなのかは、ぜひ実物を観察してみてください。樹木観察の際に、合わせて樹皮の様子も観察して、見分けのポイントをつかんでいくと、樹木観察がますますおもしろくなります。
 
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