巨樹・巨木に会いに(令和2年11月)
◆大久保のヒノキ
昨年の4月、宮崎県東臼杵郡椎葉村に出かけました。出かけた目的は、村内にあるという巨樹「大久保のヒノキ」を一目見てみたいという思いからです。
広島県から宮崎県までかなりの距離がありますが、長距離運転と山道の運転は嫌いではないのでウキウキしながらハンドルを握りました。途中に休憩や仮眠を取りながらだったので、到着した時には朝の6時を回っていました。
最寄りの駐車場に車を停め、整備された遊歩道を進むと、すぐにヒノキの姿が目に飛び込んできました。
その姿は写真で見るよりも力強く、天に向かって伸びる枝は、鹿の角のような、縄文土器のような、蛇が絡み合っているような何とも形容しがたい異様な存在感を放っていました。
ヒノキの周りにぐるりと遊歩道が設置されており、様々な角度からヒノキの姿を楽しむことができました。
幹周り9.3m、樹高32m、推定樹齢800年でヒノキとしては日本最大級の大きさであるそうです。
◆八村杉
椎葉村内にはスギの巨木もあります。十根川神社にあるスギの巨木で「八村杉」というそうです。大久保のヒノキと違い、天に向かって一直線というような通直な樹形でした。日本で最大級のスギらしく、樹高は54mと幹回り13.3m、推定樹齢800年とのことでした。
写真に収めようと頑張ってみましたが、大きすぎて全貌がよくわからず、迫力がある写真が撮れないことが心残りとなりました。
どちらの木も根元には立ち入れないようにして、木を保護していました。地域の皆さんがこの木を守り継いでいるからこそ、このような勇壮な姿を見ることができるのだと思います。スギやヒノキの寿命は1000年程度といわれていますが、百年後、二百年後、その先の人たちにもこの姿を見てもらうためにもまだまだ長生きしてもらいたいと思います。
巨樹・巨木は、木が持っている生命力を強く感じさせてくれます。巨樹・巨木に出会うことでその生命力を分けてもらえるような気がします。
今の状況が落ち着いたら、いろいろな巨樹・巨木たちに会いに行きたいと思います。 |
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八村杉(宮崎県東臼杵郡椎葉村) |
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